埼玉の足場なら中村工業

足場の転倒防止基準とその対策とは?隙間を作らないことが重要

足場の転倒防止基準とその対策

足場の転倒防止基準について、わかりにくい…と感じている人もいるのではないでしょうか。
足場の墜落・転落事故を防ぐ目的として労働安全衛生規則が決められており、改定により転倒防止基準にも大きく変わっています。
足場の安全性を考慮するためにも、どう変わっているのか、何に気を付けるべきなのかを把握することが大切です。
足場の転倒防止基準について、わかりやすく解説していきたいと思います。

足場の転倒防止基準が設けられた背景

脚作業工程において足場は欠かせないものです。
高所での作業をスムーズに行うことにもつながり、都度必要なものを下にとりに行く必要もありません。
限られた人数で行う現場にとっても、足場があるなしでは高所の作業のスピードも変わってきます。

そのため、高所では必ずといっていいほど足場を組み立てます。
ただ足場については注意しなくてはいけない点も数多く存在します。
厚生労働省が発表している労働災害発生状況のデータを見ると、死亡者数の多くは「足場の墜落・転落」によるもので全体の26%にもなります。
それだけ足場には危険が伴い、一度墜落・転落すると大けが以上になってしまうリスクがあります。

ちなみに足場には、墜落・転落以外にもさまざまなリスクがあります。
交通事故もそうですし、巻き込みや激突、崩壊などの影響でけがをしてしまうことも少なくありません。
そのため、労働安全衛生法によって決まられているのです。

労働安全衛生法とは

労働安全衛生法とは

労働安全衛生法は、昭和47年に労働基準法から分離して独立し生まれたものになります。
労働者の健康を確保すること、職場環境の形成(促進)を目的としているものです。
そのため、足場での作業を行うためにも重要な法律として知られています。
足場に関して仕事をするのであれば労働安全衛生法はしっかりと把握しておきましょう。

足場の転倒防止基準とは

足場の転倒防止基準として改訂される前は、高さ75㎝以上であり手すりを設けることがきめられていました。
ただ、この状態だと隙間もありますし、完全に転倒防止基準が出来ているかというと判断が難しい部分もあります。
一定以上の隙間があれば、部品が落ちることもありますし、転落のリスクもなくなるわけではありません。

その後の改定により「85㎝の高さ以上の手すり」や「中さん」などの足場補助部材を使うように変わっています。
また、枠組み足場の場合は「交差筋交い」や「下さん」「幅木」などの設置が必要になっています。
手すりやサン、幅木を間に入れることで隙間を極力減らしていることがわかります。

さらに物体の落下を防ぐ目的として、高さ10㎝以上の幅木にはメッシュシートもしくは防網を設けるなどの安全対策が取られています。
メッシュも網目の小さなものになれば、部品が落下するのを防ぐことにも繋がります。
また、人が転落したときもメッシュシートがクッション代わりになるため、大けがを防げる可能性もあります。

足場の転倒防止基準によって、足場の組み立てが変化しています。

足場の転倒防止基準の為の手すり先行工法

足場の転倒防止基準の為の手すり先行工法

さらに足場の転倒防止基準を高めるためにも「手すり先行工法」についての普及や定着を図るべきであるとも述べています。
どんなに対策をしていても交差筋交いがない場所、手すりのない場所での墜落事故はなくなりません。
そのため、手すり先行工法にて移動させた手すりが常にある状態にしておくこと、安全帯など設備を設ける必要もあります。

足場を用いた仕事の場合、作業が終了するまでは記録し保存すること、作業の開始前の点検なども足場の転倒防止には求められています。
作業中に指揮者と作業者以外が侵入しないようにすること、設備はすぐにもとの状態に戻すなども対策の一つです。

足場の形式によっても基準が変わってくるため、足場の組み立てや解体に携わる人にとっては、必ず押さえておきましょう。

海外の転倒防止基準は?

足場の事故は日本のみの問題ではありません。国によっても考え方が変わってくるため、外国での取り組みについても簡単に紹介します。
2段手すりや幅木、高所作業規則などの日本よりも厳しい条件が定められています。

例えばイギリスでは手すりも高さ95㎝以上であり、中さんは高さ47㎝以下、幅木は高さの決まりはありません。
アメリカになると、2段手すり、幅木、もしくは交差筋交いにサンやメッシュシートなどを合わせています。
手すりについては、高さ115㎝程度のものもあるなど、安全性を重視しています。

まとめ

足場の転倒防止基準について説明しましたが、少しややこしくわかりにくい部分もあると思います。
いかに隙間をつくらず、もしものときに備えた補助部品を設置しておくかも大切になってきます。
隙間が大きければ、足を踏み外したときに落下する恐れも十分に考えられます。
隙間を塞ぐ方法についてはもちろん、足場のような高所で安全に作業をするためにはどうしたらいいのかを考え対策していきましょう。

関連記事一覧

  1. 足場のウインチ
  2. 足場の歴史
  3. アパートの足場
  4. 足場の請負
  5. 足場の壁つなぎ
  6. 足場のアルバトロス
PAGE TOP