目次
埼玉の足場業者の中村工業です。
足場板には、様々な種類があることを知っていますか。
杉などから作られた木製の足場板、スチールやアルミなどから
作られる金属製の足場板などがあります。
足場板の素材によって、それぞれ強度や耐久性、特徴などに違いがあります。
働く皆さんの足場を守る、足場板。
現場の安全を守るためにも、しっかりと足場板のそれぞれの特徴・強度や
耐久性などを作業員の方も理解しておきましょう。
ここからは、足場板の素材ごとに特徴、強度や耐久性を詳しく説明していきます。
足場板とは?
“足場板”とは、その名の通り、足元に敷いて使用する板のことです。
工事現場、建設現場など、高所作業の場で使用されることが多いです。
作業員の安全確保のためには、欠かせないものとなります。
作業を行う大人の体重、さらに作業用の荷物の重さを支える必要があるため、
足場板には十分な強度が求められています。
安全を守るために、時間が経ち、劣化してしまったもの(特に劣化の早いとされる
木製足場板)は、廃棄処分します。
ここ最近では、使用済みの木製足場板が、DIYに
使用されるなどと人気が出てきています。
木製足場の特徴について
木製足場には、原料の異なる“杉足場板“と“合板足場板”の2種類があります。
木製足場は、材料が“木”なので、状態により個体差が出てきてしまい、
強度などには、差が出てきてしまいます。
それぞれの特徴と強度・耐久性などを種類ごとに分けて、説明します。
杉足場板
杉足場板は、高速道路や各種工事、橋梁など、重要な部分に使用されます。
命を預かる重要な部分なので、平均3~5年利用し、
強度が弱くなってきたら、新しい足場板に交換します。
ここでは、一般的に使用される機会の多い、“杉足場板”の強度と、
安全積載荷重の1例を見てみましょう。
杉足板場の強度(重量5.8キロの場合)
乾燥時 | 断面2次モーメント | 断面係数 | 平均収縮率(%) | 強さ(KN/㎝2) | ヤング係数 |
---|---|---|---|---|---|
比重 | 柾目方向/板目方向 | 曲げ/圧縮/せん断 | |||
0.38kg | 85.54㎝ | 47.52㎝ | 0.1/0.25 | 650/350/60 | 75×103KN/㎝2 |
杉足板場の安全積載荷重(重量5.8キロの場合)
断面(㎜) | 足場板スパン | ||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
0.9メートル | 1.2メートル | 1.5メートル | 1.8メートル | ||||||
板巾 | 板厚 | 集中荷重 | 等分布荷重 | 集中荷重 | 等分布荷重 | 集中荷重 | 等分布荷重 | 集中荷重 | 等分布荷重 |
220 | 36 | 221 | 442 | 166 | 332 | 133 | 266 | 111 | 222 |
合板足場板
杉足場板の特徴の特徴には、温度の変化によって木材が
伸縮(横方向)してしまうデメリットがありますが、
合板は、通常機数枚の単板(木材の薄板)を、木目の方向に直交させて、
接着剤を使用し、張り合わせます。この方法で作られた合板足場板は、
伸縮する割合は極めて小さくなるため、木材の膨張や
収縮などによる寸法の狂いが小さくなります。
合板足場板は、単板構成比(表板・裏板とそれぞれ同一方向の単板の
合計厚さに対する比率)を、60%~80%にすることで、墝みを少なくし、
より一層丈夫な構造にします。
建築工事などの現場の足場として使用されます。
合板足場板の種類
合板には、3種類の合板があります。
合板足場板の厚さは、25㎜~28㎜、30㎜~35㎜、40㎜、45㎜の製品が流通しています。
NZパイン合板
ラジアータマツ(ニュージーランド・チリ産のもの)
国産材合板
カラマツ または 同等以上の強度を有する国内産の木材
エコ合板
ユーカリ・カラマツ・ラジアータマツ または 同等以上の強度を有する木材
金属製足場板の種類と特徴について
ここからは、金属製の足場の特徴、強度や耐久性についてご紹介します。
金属製の足場にも種類がありますが、ここでは、スチール製・アルミ製の
足場板についてご紹介します。
チール製(鋼製)足場板の特徴・強度
スチール製(鋼製)足場板は、合板足場板よりも30パーセントほど軽く、
取り扱いやすく、運搬も容易にできることから近年多くの現場で使用されています。
また、同一荷重におけるたわみに関しては、合板足場板の半分になっています。
スチール製足場の強度(重量3.5キロの場合)
材質 | KTGS-2 |
---|---|
引張強さ | 61.8~75.5KN/㎠ |
ヤング係数 | 20.6×103KN |
断面係数 | Z=3.73㎤ |
断面2次モーメント | I=9.94㎝4 |
アルミ製(合金)足場板の特徴
アルミ製(合金)足場板の強度・耐久性をお伝えします。
アルミ製(合金)の足場板は、安全性が高く、多くの現場で使用されています。
さらに、耐久性に優れており、経年劣化による強度低下もないことから、
半永久的に使用が出来ます。
重量は、合板足場板の約半分で、輸送コストの軽減にも貢献します。
ここまで、原料の異なる木製足場板、金属製足場板についてご紹介しました。
作業員さんの安全を守る役割を担う大切な“足場板”。
正しい知識で、安全な現場づくりに努めましょう。
埼玉の足場業者の中村工業でした。